おとえほ(お父さん、絵本読んで)

一児の父が綴る絵本紹介ブログです。3~6歳向けの絵本中心です。

『おとうさんはしょうぼうし』作:平田 昌広/絵:鈴木 まもる

 

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乗り物絵本が多い鈴木まもるさんですが、こちらの作品では車輌の消防車よりも職業としての消防士さんを主役にしています。

消防士さんを父にもつ子供からの目線で描いた作品です。

 

それでは読み聞かせレビューです!

 

【読み聞かせにかかる時間】

□5分未満

☑5分以上~10分未満

□10分以上

ページ数:32P

 

【子供の反応】

4歳の息子にとって消防士さんは知っていても、「消防車に乗って火を消す人」くらいの認識だったと思います。

 

この本の中で、消防士さんという職業は「子供が休みの日でも休めない」「火を消す以外にもたくさん重要な仕事がある」ということを描いています。

 

私も仕事が基本的に土日出勤で休みの日に自分が家にいないことを知っているので、子供は内心「僕の家もそうだな・・・」と思いながら聞いている感じがしました。

 

ワクワクというよりも、消防士の仕事、それを見守る家族の様子を自分に重ね合わせて真剣に見ているようでした。

なかなか土日一緒に遊んでやれないことを申し訳なく思いましたが、消防士さんの仕事や土日に働く仕事のことを子供ながらに知ろうとしてくれている姿に嬉しくなりました(涙)。

 

【おすすめキーワード】

・ 消防士 ・消防署 ・消防車 ・仕事 ・家庭

 

【学べることキーワード】

・消防士さんの仕事 ・人を守る ・街を守る  ・家を守る

 

【読み聞かせのポイント】

表・裏表紙の裏に消防車の図解が描かれていますが、今回の主役は消防“車”ではなく消防“士”さんです。

 

火を消す以外の仕事もたくさんあるんだということを子供はあまり知らないと思うので、丁寧に教えてあげましょう(自分も知らないことも結構ありました)。

 

「一緒に遊んでもらいたいけど仕事のじゃまをしてはダメだよな」と、親の仕事がある程度分かってきた小学生低学年頃?の複雑な心情もポイントです。

(前述の通り、私も土日出勤の仕事なので息子には“ぼく”の気持ちが分かるようです。仕事とはいえ、親として申し訳ない気持ちが胸に刺さります・・・)

 

【この本を読んで-大人の感想文-】

子供にはなかなか見えない親の仕事。

 

仕事のことを知れば知るほど尊敬の気持ちと同時に「じゃまをしてはだめだ。我慢しよう」と思う子供の切なくも嬉しい成長を見事に描いた作品だと思います。

 

【購入情報】

作:平田 昌広/絵:鈴木 まもる
出版社:佼成出版社
発行日:2009年3月