『きらいさ きらい』作:中川 ひろたか/絵:工藤 ノリコ
「ノラネコぐんだん」シリーズや「ピヨピヨ」、「ペンギンきょうだい」シリーズでお馴染みの工藤ノリコさんが絵を担当された絵本です。
工藤さんの絵といえばノラネコぐんだんやワンワンちゃんなど動物をイメージしますが、こちらの絵本では人の他、表紙にも描かれている雪男やお化けなども出てきます♪
それでは読み聞かせレビューです!
【読み聞かせにかかる時間】
☑5分未満
□5分以上~10分未満
□10分以上
ページ数:31P
【子供の反応】
いわゆる繰り返しパターンの絵本です。
登場するものも身近なものばかりなので、ノラネコぐんだん絵本シリーズより年齢層が低めなお子さん向けかな?とも思いましたが、少しひねりがきいているというかイヤイヤ期のような“矛盾”をおもしろく描いているのでむしろ難しいような気がしました。
4歳の息子もなんとなくの雰囲気で楽しんでいるようでした。
終盤に出てくるお化けと雪男は気に入ったようです。
巻末を見ると、こちらの絵本は1990年10月刊のフォア文庫おはなしポケット『だいきらいがいっぱい』から「きらい きらい」の詩を改稿とありました。
どうりで詩のような文章だと思いましたがそういうことだったんですね!
【おすすめキーワード】
・ 矛盾 ・イヤイヤ期のような感じ
【学べることキーワード】
・モノの気持ち ・ダチョウ倶楽部的なノリ
【読み聞かせのポイント】
元が詩なので、オリジナリティを加えて読もうとするのは難しいかもしれません。
愛らしい工藤さんの絵を見ながらであれば普通に読むだけでも子供には十分面白いかと思います。
大人の方は読みながら、「例えばこんな“嫌い”もあるかな?」と考えて子供に「こういう嫌いは?」などと話しても面白いかと。
【この本を読んで-大人の感想文-】
私自身、詩というものをほぼ理解しておりませんがいかにも詩といった文体のリズミカルな感じが普通の絵本とは一線を画しています。
「なんとなく詩っぽい」としか感じられませんでしたが、数回読んだだけで記憶に残るのは詩として文体が整えられているからかもしれません。
工藤ノリコさんは落語の寿限無の絵本も出しています。
大人でもあまり馴染みのない詩と落語。
大人の方でもこういった絵本をきっかけにすると分かりやすくて入門にも良いかもしれませんね!
【購入情報】
作:中川ひろたか/絵:工藤ノリコ
出版社:理論社
発行日:2009年6月