『だるまちゃんとてんぐちゃん』加古 里子
不屈の名作と言っても過言ではないでしょう。
『からすのパンやさん』と並び加古里子(かこさとし)さんを代表する1冊だと思います。
てんぐちゃんが身に着けているものを何でも欲しがるだるまちゃん。
お父さん(大きなだるまどん)におねだりするも、それが求めていたものと違うのでだるまちゃんは工夫します。
それが真面目なんだけど面白い!
それでは読み聞かせレビューです!
【読み聞かせにかかる時間】
□5分未満
□5分以上~10分未満
☑10分以上
ページ数:32P
【子供の反応】
登場人物達は真面目なつもりでも、間違ってたり面白く見えてしまうので笑います。
手足があるダルマというだけで面白いようです。
お父さん(だるまどん)が取り急ぎで用意する数多くの“家にあったもの”の「なんか違う感」が絶妙で子供にもウケます。
【おすすめキーワード】
・だるまちゃん ・家族総出 ・父の優しさ ・空回りする優しさ
【学べることキーワード】
・真似っこ ・嫉妬 ・代替え ・代用品 ・パチモノ ・同音異義語 ・創意工夫 ・DIY精神 ・無い物は作れ!
【読み聞かせのポイント】
お父さんにおねだり→なんか違うもの出される→工夫(発明)しよう!
この繰り返しですが、お父さんが出してくるもののラインナップが面白いのでじっくり見てみましょう。
欲しかったものがなかった時のだるまちゃんの創意工夫っぷりも見どころです!
【この本を読んで-大人の感想文-】
一度読めばロングセラーな理由が分かります。
印象的で愛らしいキャラクターと絵本らしい繰り返しパターン。
何より、「親が出してくるものはなんか違う」という子供の気持ちを代弁しているからこそ子供の共感を呼び、子供時代に読んだこの本の記憶が大人になっても残っているのではないでしょうか。
自分も子供の頃、ミニ四駆が欲しいと言ったらタミヤ製のではないものを買ってこられ、ビックリマンシールが欲しいと言ったら偽物のロッチのシールを買ってこられました。
創意工夫でなんとかしようとしましたが、やはり粗悪品は粗悪品でどうにもならなかったという苦い思い出が呼び起されます。。。笑
【購入情報】
作:加古 里子
出版社:福音館書店
発行日:1967年11月