『ごみじゃない!』minchi(ミンチ)
SNS等で話題の“1歳半ぐらいの子どもの行動”を題材にした絵本『いっさいはん』の作者・minchiさんによる絵本です。
バナナのシールに消しゴムのカス、靴下を買った時に付いている金具など普通は気にせずゴミ(いらないもの)として捨ててしまうもの。
そんなゴミとして捨ててしまっているものを「ゴミみたいだけどゴミじゃない」と、主人公の女の子が工夫することによって素敵な物や遊び道具に変身します。
その数、なんと85個!
「なるほど!」と唸ってしまうものばかりですが、どれも愛らしくユーモアのある85個でした。
それでは読み聞かせレビューです!
【読み聞かせにかかる時間】
□5分未満
□5分以上~10分未満
☑10分以上
ページ数:24P
【子供の反応】
NHK教育テレビの「ノージーのひらめき工房」好きな4歳の息子は大興奮で片っ端から真似しようとしました!(笑)
★こちらの番組を見たことがないという方に簡単に説明すると、「ひらめき」を通して身の回りにあるもの(正にこの絵本でゴミとされているもの)を材料として様々なオリジナル作品を作り出すというものです。
「チャラララ~♪」というひらめいた時に流れるメロディーは頭に残ります(笑)。
登場する“クラフトおじさん”のキャラも良いです♪
絵本の話に戻りますが、あまりにも食いつきがよくて読書からすぐに実践へと流れてしまいなかなか読み切ることが難しいです(苦笑)。
【おすすめキーワード】
・リサイクル ・創意工夫 ・価値観 ・DIY ・手作りおもちゃ
【学べることキーワード】
・視点を変えてみる ・ゴミじゃないゴミもある ・ゴミをゴミじゃなくす ・視点を変えてみる ・子供にとってすぐに試したくなるほどの面白さ
【読み聞かせのポイント】
通常(大人)であれば、ゴミとして捨ててしまうものを素敵なものに変える例が1ページに4~5個と結構ぎっしり掲載されています。
テンポよく読めると思いきや、先述のとおり読んでいる途中でも作りたく(試したく)なるので結構突っかかります(笑)。
まぁそれはそれで良いかと思いますが、逆に工作遊びをする時に材料がなくてもこの本を開けばヒントがあるかもしれませんので工作遊びのバイブルとしても活用出来ます。
【この本を読んで-大人の感想文-】
基本的には、ゴミとして捨てられそうなものを工夫して再利用方法を紹介する流れですが、中には「カバンの底に入ってた落ち葉」を「素敵な秋の思い出」としてとらえるなど見方を変えることで価値観を高める方法もあり関心しました。
表紙の裏に「ごみじゃないよ みーんなだいじなたからもの」とあります。
捨てればゴミ。
ただ、そこに価値を見いだせればそれはゴミではなくなり、正に宝物にも変身するということを子供目線で描いており、ハッとさせられました。
リサイクルと価値観というものを楽しく学べるこれまでにない絵本だと思います。
【購入情報】
作・絵: minchi(ミンチ)
出版社: PHP研究所
発行日:2018年8月