『お正月が やってくる』秋山 とも子
都心部の昔ながらの商店街に住む「なおこさん」一家の年末年始の様子を描いています。
「お正月ってなに?」と息子が聞いてきた時にちょうど見つけた本です。
それでは読み聞かせレビューです!
【読み聞かせにかかる時間】
□5分未満
□5分以上~10分未満
☑10分以上
ページ数:32P
【子供の反応】
4歳の子供にはまだ早いかな?と思いましたが、これまで???だったお正月(と大晦日)のことがなんとなく分かったらしく結構読んでます。
“くまで”や“お正月飾り”、“獅子舞”など我が家では未経験のものも出てくるので、さらに「これはなんだ!?」となることもありましたが(笑)、逆にまだ教えていなかったことがこの絵本を通じて教えられたので良かったと思います。
幼児向でありながら、ここまで読みやすく伝統的な行事と暮らしのことを伝えてくれる本はなかなかないと思います。
【おすすめキーワード】
・ 大晦日 ・お正月 ・年末年始 ・伝統行事 ・獅子舞
【学べることキーワード】
・年末年始にすること&食べるもの ・主婦の忙しさ ・地域の結びつき
【読み聞かせのポイント】
自分でもおろそかにしがちで、それぞれの意味さえしっかり出来ていない年末年始行事がくどくならない程度にサラっと書かれているので読みやすいです。
例えば熊手を買う場面では「熊手は副をかき集めるんだって」などさりげなく話している人がいたりするので、子供の理解度や興味に合わせて細かい所まで読んであげればいいかと思います。
町や商店街全体の様子や、ガサ市、作業場などどの場面でも一つ一つが丁寧に描かれているのでじっくり読むと面白いです。
【この本を読んで-大人の感想文-】
作者の秋山さんは、長年「東京」を舞台に様々な人が登場する絵本を作りたいと考えてた中、身近にいた「直子さん」の日常を切り取ることで絵本にしよう!と思ったようです。
獅子舞も代々木囃子保存会の方に取材をされたようですし、リアリティ溢れる新しいタイプの絵本だと思いました。
是非、別の行事シリーズ(例えばお盆とか)も書いてほしいです!
【購入情報】
作:秋山 とも子
出版社:ポプラ社
発行日:2018年12月