『りんごかもしれない』ヨシタケ シンスケ
今や大人気絵本作家さんのヨシタケシンスケさんですが、本作品が初のオリジナル絵本となります。
これまでの絵本にはない ある意味衝撃的な内容は本書が初であり、その後もヨシタケシンスケさんしか描けない世界観の絵本として新作が出続けています。
私も最初にこの本を手にとった時、シンプルなタイトルの通りシンプルなお話を想像していましたがあまりにも深い内容で衝撃をうけました(笑)。
ちなみに妻は驚きながらも「凄い絵本!」と感動しておりました。
それでは読み聞かせレビューです!
【読み聞かせにかかる時間】
□5分未満
□5分以上~10分未満
☑10分以上
ページ数:32P
【子供の反応】
子供には難しいかな?とも思いましたが、一つのリンゴから膨らんでいく発想は子供の思考に近いのか4歳の息子でも充分ついていけました。
文章だけ読むと大人にも難しいかもしれませんが、独特でユーモラスなイラストが組み合わさることで読みやすくなっており、子供も絵を見て笑っていました。
ヨシタケシンスケさんの思考+画力により唯一無二の世界観と絵本が出来て、それが小さな子どもにすんなりと受け入れられているのは凄いですね!
ヨシタケシンスケさんの作品は過去にも2作品レビューを書いております。
どちらも子供には好評でしたのでこちらもお薦めします♪
【おすすめキーワード】
・発想力 ・想像力 ・発明
【学べることキーワード】
・空想の世界で遊ぶ ・発明や発見のきっかけ ・考えることに成功も失敗もない ・疑ってみると見えてくるもの ・やっぱりリンゴは食べる物
【読み聞かせのポイント】
主人公と一緒にリンゴについて一緒にあれこれ考える気持ちで読みましょう。
これまでの人生で得たリンゴについての固定概念は一切捨てます!(笑)
丁寧に読んでいくと少し長くなるかもしれないので、その時の子供の状態で軽く読めるところは軽く、じっくり集中して読めるようなら一つ一つチェックしていくとその分さらに楽しめるかと思います!
【この本を読んで-大人の感想文-】
私が大学生の時にお世話になった先生で、その後の日常生活も含めた考え方に大きな影響を与えてくれた方がいます。
その先生が論文を書くうえで常におっしゃっていたのが、「物事を批判的に見なさい」でした。
なんでも反対しろ!というわけではなく、当たり前とされているもの(こと)でも実はおかしな点があったり間違っていたりすることがあり、自分の頭を通して批判的に見ることで新しく見えてくるものあるということです。
まさにこの本も子供のそんな視点がきっかけで始まります。
その視点って実はとても大事なことだと思うので、大人になってもその視点は忘れずにいてもらいたいなと思います。
それがきっかけで凄い大発見(大発明)が生まれるかもしれませんよ!
【購入情報】
作:ヨシタケシンスケ
出版社:ブロンズ新社
発行日:2013年4月