『ばけばけばけばけ ばけたくん ばけくらべの巻』岩田 明子
岩田明子さんによる「ばけたくん」シリーズの6作目!
タイトルからして舌を噛みそうですが、中身も少し気合を入れて読まないと噛みます(笑)。
それでは読み聞かせレビューです!
【読み聞かせにかかる時間】
□5分未満
□5分以上~10分未満
☑10分以上
ページ数:32P
【子供の反応】
子供って言葉の響きが面白くて笑うことがありますよね。
この本はまさに“言葉の響きの面白さMAX”なんでしょう。
最初は笑いながら聞いてましたが、覚えてくると一緒に読んだり、絵本を読んでいない時でも「○○に化けるよ~」と言ってばけたくんの真似をしたりします。
ちなみに、お化けが怖くて嫌いな息子ですが、ばけたくんは怖くないようですので、お化けが苦手なお子様でも安心かと思いますよ(笑)。
【おすすめキーワード】
・ばけたくん ・タヌキ ・化ける ・変身
【学べることキーワード】
・真剣勝負 ・挑戦状の叩きつけ方 ・本番でのプレッシャー
【読み聞かせのポイント】
ばけたくんと化け比べ勝負をする“タヌキのぽんた”が化ける時に唱える呪文が早口言葉のようですが、焦らずゆっくり読んであげれば良いかと思います。
いつの間にか知っていた常識ですが、お化けとタヌキは化けられるということも昔話や絵本ではよくある設定ということも読む上で伝えました。
全く触れられてませんが、全ページに人魂(ヒトダマ)君?が描かれていて顔芸を披露しているので触れてあげましょう(笑)。
【この本を読んで-大人の感想文-】
子供同士の喧嘩ではなく、真剣勝負の様子がお化けとタヌキの子を題材にコミカルに描かれています。
スポーツの世界でもよくありますが、やはり好敵手(ライバル)の存在というものが自分の実力を高めるきっかけになるんだなと感じました。
ライバルが存在するだけでなく、互いを尊重して認めることが大事ということを伝えています。
昨今、「みんなが1等賞」「どちらかが傷つくので勝負はさせない」という教育方針もあるようですがこういうのってどうでしょうか?
人間誰にも個性があって得意なこと苦手なことも人それぞれです。
ただ、競争することで努力をするようになって苦手だったことも得意になることもあります。
息子も昨年まで泣くほど運動会が嫌いでしたが、「1等賞になってみたい!」と自分から言いだして今年の運動会は1等賞ではなかったですが努力をして競争に挑みました。
勝負(競争)は楽しいということがこの本をきっかけに伝わるかもしれません。
【購入情報】
作:岩田 明子
出版社:大日本図書
発行日:2017年6月