おとえほ(お父さん、絵本読んで)

一児の父が綴る絵本紹介ブログです。3~6歳向けの絵本中心です。

『寿限無』作:齋藤 孝/絵:工藤 ノリコ

 

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「ノラネコぐんだん」シリーズや「ピヨピヨ」、「ペンギンきょうだい」シリーズでお馴染みの工藤ノリコさんが絵を担当された絵本です。

 

有名な落語「寿限無」を絵本化したもので、こちらは「声にだすことばえほん 」として『声に出して読みたい日本語』の齋藤孝さんと人気絵本作家が組んだ絵本シリーズの中の一冊です。

それでは読み聞かせレビューです!

 

【読み聞かせにかかる時間】

□5分未満

☑5分以上~10分未満

□10分以上

ページ数:32P

 

【子供の反応】

実はこの本は子供の希望ではなく、最近落語に興味をもった私がタイトルと工藤ノリコさんの名前に惹かれて選びました。

 

まだ日本語もたどたどしい4歳には難しいかな?と思いましたが…

 

やはり難しかったようです(笑)。

 

オチで笑うどころかポカーンとしてしまいましたが、「つまらない」とはなりませんでした。

 

それは、舞台として描かれているのが江戸時代頃?の町の様子なので昔の家屋や使われていた道具、服装などに興味をもったようでした。

 

まだ落語には興味を持ちませんでしたが、「これは何?」「昔はこうだったの?」と昔の暮らしに興味を持つようになりました。
(興味をもつことは何がきっかけになるかわかりませんね…)

 

【おすすめキーワード】

・ 落語 ・古典落語 ・早口言葉

 

【学べることキーワード】

・昔の暮らし ・オチ(の面白さは残念ながらまだ早かった!)

 

【読み聞かせのポイント】 

寿限無といえば寿限無寿限無五劫の擦り切れ海砂利水魚の水行末雲来末風来末元……」と早口言葉のように続く文(人の名前ですが)が特徴で、本作でも何回か読むことになります。

 

「最初は噺家(落語家)さんのように上手に読めるかなぁ…」と少し不安でしたが、正にこの本のコンセプトである“声に出して読む”ことですぐにスムーズに読めるようになり、見ながらでもスラスラと読めると噺家さんになった気分です(笑)。

 

何回かよめば暗記できそうと思えるようになりました。

 

やはり、勉強は声に出したり書いたりすることが大事なんだなと受験勉強を思い出しました(笑)。

 

名前が長いということをじっくり伝えて、オチの面白さにつなげようとしましたがダメだったので子供がもう少し大きくなったら再チャレンジしたいと思います!

 

【この本を読んで-大人の感想文-】

私が落語に興味をもったのは「昭和元禄落語心中」というアニメがAmazon プライム・ビデオでプライム会員無料で全話視聴できたので、何気なしに見てみたのがきっかけでした。

敷居が高いと勝手に思っていた落語でしたが、聞いてみれば難しく考えることなんてありませんでした。

 

やはり大事なのはきっかけですね!

私はアニメ(漫画)がきっかけで落語に興味を持ちましたが、この絵本をきっかけに落語が好きになる子(大人)もきっといると思います。

 

親しみやすい工藤ノリコさんの絵柄と聞いてるだけで楽しい言葉。

 

息子は思いがけず歴史に興味をもってしまいましたが(笑)、落語の世界を体感するきっかけにはとてもおすすめの一冊です。

 

落語を聞いたことがない大人の方も読んでみると「落語ってこんなに簡単なの?」と思うはずです♪

 

【購入情報】

作:齋藤 孝
絵:工藤 ノリコ
出版社:ほるぷ出版
発行日:2004年9月