『ロケット発射場の一日』いわた 慎二郎
本作は上野の国立科学博物館での1日の過ごし方を描いた『博物館の一日』の作者による絵本です。
今回は鹿児島県にある内之浦宇宙空間観測所を主な舞台にイプシロンロケット発射当日の一日を描いています。
ロケットを擬人化した話や、ロケット、有人のスペースシャトルが登場する絵本は見たことがありますが、こちらは衛星を宇宙に送りこむためのリアルなロケットのお話です。
親子でとても勉強になり、一週間くらい寝る前に毎回読んでいました!
それでは読み聞かせレビューです!
【読み聞かせにかかる時間】
□5分未満
□5分以上~10分未満
☑10分以上
ページ数:32P
【子供の反応】
ロケットの中身はどうなっているのか?、ロケットはどこでどうにやって打ち上げられるのか?、疑問に思っていたことが分かりやすく魅力的に描かれているので大興奮でした!
施設名や構造の名前なども詳しく正確に描かれているので子供には説明しても分からないところもありますが、分かるところだけでも十分すぎるほど魅力的なようです。
多くのページで見開きいっぱいに使って描かれているのもダイナミックで良い感じです。(表紙も表、裏で繋がっています!)
迫力の発射シーンも差し置いて息子が一番好きだというシーンが、ロケットの開発や運搬、発射に携わった人たちがそれぞれの職場で「打ち上げ成功のニュース」を見て喜ぶシーンでした。
我が子ながら「素晴らしい!」と嬉しくなりました(涙)。
(実際、これは本当に良い描写だと思います。)
4歳でこれだけ楽しめているので、小学生くらいになったらまた読んであげたいと思います♪
【おすすめキーワード】
・ロケット ・人工衛星 ・宇宙開発 ・JAXA ・宇宙空間観測施設 ・下町ロケット
【学べることキーワード】
・ロケット発射場の造りと管制官さんの仕事 ・ロケットの運び方 ・最新テクノロジーと宇宙ロマン ・「発射」を「リフトオフ」と言う
【読み聞かせのポイント】
残念ながら私も内之浦宇宙空間観測所へは行ったことがありませんが、敷地内の様子も含めて詳しく丁寧に描かれているので行ったことがなくても予習ということで読みやすく自分の勉強にもなります。
いきなり全て読もうとすると『博物館の一日』よりもボリュームがあるので最初はざっとでもいいかもしれません。
一度読むとその面白さにハマった子供から「これな何?」「ここは何て書いてある?」と聞いてきました(笑)。
我が家の近くにも正に本作に出てくるイプシロンロケットの部品を作っているという工場があります。
妻が一時期パートで働いていましたが、基準が他製品に比べて厳しく、ミクロ単位での厳しいチェックが行われているようです。
そんなことも話してあげると、ロケットの凄さに改めて感動していました!
【この本を読んで-大人の感想文-】
ロケットについての知識は、「たまにテレビで打ち上げ成功とか見るなぁ」くらいでした。
しか~し!!
この本を読んで私もロケットの魅力に憑りつかれました(笑)。
ロケットの開発、運搬、発射に携わる全ての方の思いを託して宇宙に放たれるロケット。
凄すぎますね。。。
さっそくJAXAの内之浦宇宙空間観測所HPを見てみると結構イベントもやっているようです!
ロケットの速さはもちろん、音や振動まで感じられる打ち上げも是非見てみたいですが施設の見学だけでも行ってみたいです♪
子供と大人を虜にする一冊。
『博物館の一日』に続き素晴らしい絵本に出会えました!!
【購入情報】
作:いわた 慎二郎
出版社:講談社
発行日:2017年7月