おとえほ(お父さん、絵本読んで)

一児の父が綴る絵本紹介ブログです。3~6歳向けの絵本中心です。

『このあと どうしちゃおう』ヨシタケシンスケ

 

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描かれているのが、「おじいちゃんとの別れをきっかけに考える生と死」(重っ…)ですが、独特の観点から面白く描くことで重い感じにはなっていません。

 

それでいて、このテーマから目をそらすことなく子供でも考えてみようという気にさせてくれるのはさすがヨシタケシンスケさんの絵本といった感じです。

 

それでは読み聞かせレビューです!

 

【読み聞かせにかかる時間】

□5分未満

□5分以上~10分未満

☑10分以上

ページ数:32P

 

【子供の反応】

子供にとって、死ぬことというのは生きること以上に分からないことだと思います。

 

しかし、亡くなったおじいちゃんが生前に考えた死んだ後に行く世界のことを見て考えることでなんとなく分かるようになった気がします。

 

ヨシタケシンスケさんの他の本が面白かったので、「この本も読みたい」と言い出した時は「難しいんじゃないか?やめた方が…」と思いましたが、今のところヨシタケさんの絵本の中で一番のお気に入りです!

 

親が勝手に読まず嫌いにしてはいけませんね(反省)。

 

【おすすめキーワード】

・生と死 ・想像力 ・天国 ・地獄 ・やりたいこと

 

【学べることキーワード】

・死後の世界 ・生きること ・死ぬこと ・別れ ・寿命

 

【読み聞かせのポイント】

 おじいちゃんが残してくれたノートはヨシタケさんテイストたっぷりに面白おかしく書かれているので、ノートの場面は明るく楽しく読んでいいかと思います。

 

主人公が死ぬことについて考える場面からはゆっくりと一緒に考えるような気持ちで読んであげましょう。(あくまで気持ちだけです。)

ノートの場面が面白いので、その後もしっかりと聞いてくれるかと思います。

 

【この本を読んで-大人の感想文-】

重いテーマかと思いましたが、読み終わってみてこれほど前向きになれる話だとは想像つきませんでした。

 

死を考えることによって真逆の“生きる”ことを考えるという深く、面白い絵本でした。

 

余談ですが、私の祖母が亡くなった数か月後に息子が産まれたので「おばあちゃんにもひ孫の顔を見せてやりたかったな」という思いがずっとありました。

 

この本を読んだ後、息子に「〇〇(息子)はきっと、お父さんのおばあちゃんの生まれ変わりだと思うよ」と話したところ「僕もそう思う!」と言われなんだが気持ちがスッキリしました(涙)。

 

【購入情報】

作:ヨシタケシンスケ
出版社:ブロンズ新社
発行日:2016年4月