おとえほ(お父さん、絵本読んで)

一児の父が綴る絵本紹介ブログです。3~6歳向けの絵本中心です。

『もごもごわにくん』ひらの てつお

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ワニ君がお散歩中、雨が降ってきました。

困っている動物達を見て優しいワニ君は…。

 

それでは読み聞かせレビューです!

 

【読み聞かせにかかる時間】

□5分未満

☑5分以上~10分未満

□10分以上

ページ数:32P

 

【子供の反応】

ワニ=怖いイメージがあったようで最初は敬遠していましたが、優しいタッチのイラストと食べるわけではない大きな口の使い方に安心したのか定期的に持ってきます。

 

雨が降るとこの本を思い出すのか、雨の日によく読む気がします。

 

【おすすめキーワード】

・ワニ ・動物 ・雨宿り

 

【学べることキーワード】

・ワニの口の意外な活用方法 ・虹が出る条件 ・定員

 

【読み聞かせのポイント】

 絵本でよくある“同じパターンの繰り返し”ですので、テンポよく、徐々に盛り上げていく感じで読みましょう。

 

タイトルにも含まれているワニくんの「もごもご」は、口に綿をつめていく感じから顎が外れていくのをイメージして読めれば完璧ですが無理して口を痛めないように注意して下さい。

 

「自慢の○○」と自己紹介がてら、色々な動物が自分の特徴をアピールしてくるので動物の特徴を学ぶにはいいかもしれませんね。

 

【この本を読んで-大人の感想文-】

ワニ=獰猛で危険というイメージがあるかと思いますが、それはあくまである一面のイメージです。

 

ワニは肉食なので、生きていくためにはもちろん動物を食べますし時には人間が襲われたということもあります。

 

しかし、あくまで生きていくために食べるのであって殺すために食べているわけではありません。

 

ワニ=怖い=襲われる=敵だからやっつけようという思考は違うと思いますので、ワニに植え付けられた怖いというイメージを払拭するにもある意味役立つのかなと思いました。

本作に登場するワニくんは本来の姿から超越した優しいワニですけど(笑)。

 

人間がワニを食べることは食物連鎖からしても納得いきますが、むやみな乱獲や製品の素材として使うなどして必要以上にワニを殺す人間はある意味ワニよりはるかに怖い生物だと思います。

 

リアルなワニの話がほとんどになってしまいましたが、ワニについて考えることってあまりないのでつい。。。

 

最後になりましたが、本作では「母親の愛情」によって育まれた「自己犠牲」の気持ちを感じることができると思います!

 

【購入情報】

作:ひらの てつお
出版社:ポプラ社
発行日:1997年5月